【プレスリリース】シリーズBにて総額10億円の資金調達を実施しました
- 由妃乃 尾崎
- 6月30日
- 読了時間: 3分
脚の末梢動脈疾患(PAD)治療に特化した次世代医療機器の開発を行うGlobal Vascular株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:尾藤健太、代表取締役CTO:前川駿人)は、シリーズBラウンドにおいて総額10億円の資金調達を完了したことをお知らせいたします。これにより、創業からの累計調達額は27.7億円に達しました。
本ラウンドでは、Diamond Medino Capital株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、三井住友信託銀行株式会社、三井住友海上キャピタル株式会社、メディキット株式会社、株式会社ファストトラックイニシアティブ、東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社、東京理科大学インベストメント・マネジメント株式会社などが引受先となっております。

■今回の資金調達の目的
今回調達した資金は、以下の目的で活用します。
国内における探索的治験・検証的治験の実施
製造プロセスの最適化および量産体制の確立
米国を中心とした海外市場での規制対応および申請準備
当社が開発するBTK(Below-the-Knee)領域の薬剤溶出性ステント(DES)は、治療選択肢が限られていたPAD重症患者に対して、長期的な血管開存性と高い安全性を提供することを目指しています。
■2027年にかけて国内治験実施、薬事承認を目指す
当社は、今回の資金調達により、生体内での異物反応を引き起こさないことを目指して開発しているBioStealth™ステントを搭載した膝下動脈疾患用薬剤溶出型ステントデリバリーシステムの国内薬事承認取得に向け、治験を実施いたします。既に2024年には米国GLP基準に準拠した非臨床試験を完了しており、グローバルでの薬事戦略も同時に推進中です。まずは日本国内での臨床開発をマイルストーンとし、世界の患者さんへの貢献を目指します。
■Global Vascularの強みと独自技術
Global Vascularは2000年代から医工連携共同研究チームHasebe Research Group(以下HRG/グループリーダー:長谷部光泉)の長年の研究にて研究・開発されてきたバイオマテリアル「フッ素添加ダイヤモンドライクカーボンコーティング(F-DLC)」を下肢に用いられるニッケルチタン(NiTi)ステント表面にコーティング可能な技術を確立させたことで、他社がアプローチできなかった「生体と人工物との異物反応」の極小化を実現しました。ステントの構造設計、ポリマー/薬剤溶出層の設計、カテーテル設計など、素材からプロダクトデザインまでを含めた一連の開発工程において、研究からエンジニアリング、治療ガイドラインを熟知した専門医を含めたマーケティング、製品化、製造販売承認取得に至るまでを一気通貫で推進し、世界に先駆けた次世代ステントを世界中の医療現場に届けることを目指しています。
■市場背景と今後の展望
世界には2億人を超えるPAD患者が存在し、その多くが重症化によって日常生活に重大な支障をきたしています。特に膝下の末梢血管は、細く血流が遅いため再閉塞しやすく、有効なステント治療の選択肢が限られていました。
Global Vascularは、これまで培ってきた研究成果と臨床知見を融合し、治療困難な領域への新たなアプローチを提供することで、グローバル市場での展開を見据えた世界標準の医療機器開発を進めてまいります。
■PR TIMES掲載プレスリリース 2025.6.30
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